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2014年1月12日 (日)

「落花は枝に還らずとも」読了

ちょこちょこ読んでやっと読了

「落花は枝に還らずとも」 会津藩士 秋月悌次郎 上下巻。

中村 彰彦作

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松平容保、西郷頼母、佐川官兵衛、白虎隊に較べれば地味な名前かもしれない。

しかしこの方すごい方なんですな。

会津藩士ながら昌平坂学問所首席。

今でいえば東大法学部首席卒業くらいなのかな。

とにかく優秀な人なのにまったく威張らないし謙虚そのもの。

地味で出しゃばらず地味な存在だったのに会津藩の運命が分かれる場所で

重要な役割を果たす人物。

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たとえば薩摩と会津の同盟(薩会同盟の立役者)。

会津藩公用方としての情報収集。

謎の左遷。

降伏開城式責任者。

藩主の助命嘆願尽力。

自分の命をかえりみず将来の有為な人材教育のため敵方の将に談判したこと。

晩年は教育者の道に進み優れた人格からラフカディオ・ハーンからは

「神のような人」と形容されたこと。

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ちなみに、もと白虎隊士で後に東京帝大総長にまでなった山川健次郎はこの人が

いなければ世に出るのは不可能だったのではなかろうか。

山川健次郎は秀才を多く輩出した家老山川家の三男として生れた。

山川 浩は兄、山川捨松は妹。

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物語後半、若く優秀なこれからの国家を担っていくであろう若者のために命を賭して

尽力した姿は感動の一言である。

大雪の中を猪苗代から越後まで往復し旧知の敵将に若者の教育を託した姿は

素晴らしい。

しかも猪苗代の謹慎所から無断で外部に出たわけだから斬首されても不思議ではない。

帰り道、雪にうずもれた束松峠での「北越潜行の詩」は痛いほど困難な状況が

伝わってくる。

せつない気持ちがひしひしと。

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この束松峠は旧越後街道の一部であるが今は通る人もなく廃道に近いものになっている

らしい。最近建立されたこの「北越潜行の詩」詩碑を今春ぜひ見に行きたい。

自転車でえっちら、おっちら登って行きたいが舗装されてないのでMTBなのかな。

雪解けを待って5月頃決行?予定なので興味がある方はご一緒しましょう。